マンジャロとは
マンジャロとは、劇的な体重の減量が期待できる新しい糖尿病治療薬です。世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬として、現在注目を集めています。
その新しさは、従来から糖尿病治療薬として使用されていたGLP-1受容体作動薬に、GIP受容体作動薬を組み合わせた点にあります。GLP-1、GIPはどちらも小腸から分泌されるホルモンです。マンジャロでは、GLP-1、GIPの2つの受容体に作用することで、GLP-1受容体作動薬よりも高い減量効果がもたらされます。副作用が少ないこと、週1回の皮下注射(自己注射)で済むことも、大きなメリットと言えるでしょう。
マンジャロが処方できるのは、BMI23以上の患者様です。BMIは、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で簡単に計算できます。たとえば身長170cm・体重75kgの方であれば、「75÷1.7÷1.7」でBMIは25.95…となり、マンジャロによる治療が可能です。
また2型糖尿病と診断された方については、保険の適用となります。
治療の特徴
マンジャロの特徴としては、GLP-1受容体作動薬よりも高い劇的な体重減少効果が期待できる点、週1回の自己注射で済む点が挙げられます。
また1回分ぴったりの薬量がセットされているペン型注射器であるため、薬の量を自分で調整する、注射針を管理するといったことも不要です。
GIP・GLP-1 とは
GIP、GLP-1は、どちらも主に小腸から分泌されるホルモンです。食べ物が小腸へと到達すると、上部小腸からGIPが、下部小腸からGLP-1がそれぞれ分泌され、インスリン分泌を促進する、食欲を抑える、満腹感を持続させるといった効果が発揮されます。
持続性GIP/GLP-1受容体作動薬であるマンジャロの投与により、不足したGIP、GLP-1の両方を補うことができます。
こんな方におすすめ
- 食欲が抑えられない
- 会食が多く、痩せられない
- 運動が苦手で、長続きしない
- 仕事が忙しく、運動する時間がない
- さまざまなダイエットに挑戦したが、リバウンドした
- GLP-1受容体作動薬で十分な効果が得られなかった
- 糖尿病などの生活習慣病が気になる
- 短い期間でしっかりと減量したい
マンジャロの効果
糖尿病の改善、減量にかかわる効果としては、まず以下のようなものが挙げられます。
- インスリンの分泌を促し、空腹時、食後の血糖値を改善する
- 中枢神経に作用し、食欲を抑制する
- 胃の蠕動運動を緩やかにし、満腹感を持続させる
- グルカゴンの作用により、脂肪の分解を促す
その他、心疾患発症リスク低減、 腎機能障害発症リスク低減といった効果も報告されています。
マンジャロは保険適応!?
2型糖尿病の方へと処方する場合には、保険が適用されます。
一方、肥満治療、美容・ダイエットを目的として使用する場合には、自費となります。
ただ今後は、生活習慣病をはじめとするさまざまな病気のリスク因子となる肥満の解消のため、マンジャロ、あるいは従来からあるGLP-1受容体作動薬の保険の適用範囲が広がることが期待されています。
マンジャロの使用方法
マンジャロは、週1回、決まった曜日に自己注射にて投与します。時間帯の制限はなく、朝投与したり、夜投与していただいても構いません。
はじめの4週間は2.5mgを、その後は5.0mgを投与します。
- 初回は院内で指導しながら自己注射をしていただきますので、自己注射の経験がない方もご安心ください。
- マンジャロは、1回使い切りのペン型注射器で投与します。薬量をご自身で調整したり、注射針を管理したりする必要がありません。
- 注射針は非常に細く、痛みはほとんど感じません。
- 投与し忘れのないよう、できる限り決まった時間帯・タイミングで注射する(〇時に注射する、朝食後に注射する等)ルールを決めておくことをおすすめします。
施術の流れ
1医師の診察・カウンセリング
2採血(初回のみ)
3処方
マンジャロの費用
マンジャロ2.5mg
費用 | |
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4本 | 26,400円 |
マンジャ5.0mg
費用 | |
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4本 | 48,400円 |
マンジャロの副作用
マンジャロは、従来のGLP-1受容体作動薬よりも、副作用は少なくなっていると言われています。
比較的頻度の高い副作用
- 悪心(11%)
- 下痢(8.8%)
- 便秘(8.1%)
- 消化不良(5.5%)
- 食欲不振(8.5%)
※カッコ内はマンジャロ5mgを使用した場合の副作用の頻度です。
重大な副作用
低血糖
頻度は不明です。脱力感、強い空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、頭痛、めまい、吐き気などの低血糖症状が現れることがあります。特に、インスリン製剤、SU剤との併用時には、重い低血糖症状をきたすことがあります。
事前に、万が一低血糖に陥った場合の適切な対処法を指導いたします。
急性膵炎
頻度は.01%未満です。
吐き気を伴う強い腹痛が現れた時には、すぐに当院にご連絡ください。
胆嚢関連疾患
胆嚢炎や胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸などが起こることがあります。
発熱、皮膚・白目が黄色くなる、腹痛、身体のかゆみなどの症状が現れた時には、すぐに当院にご連絡ください。